タイリーグで日本人監督直接対決 試合後に両指揮官を直撃
アジアンフットボールに魅せられ、いろんな縁も重なって今、ジャーナリストをさせてもらえている。自らの主戦場は<亜細亜>だと自負している身、外へ出てみると、内では当たり前のことが、逆にマイノリティーだったりすることに気がつくことも多い。それはフットボールでも同様。文化の違いを感じられることも、ソレの魅力のひとつだったりする。持論は、フットボールの世界でも国際感覚の豊かさは重要なエッセンス――。感性を柔軟に保てるように心掛けている。タイサッカーに触れる機会は多い。今季タイリーグ1の開幕カード、サムットプラカーンシティFC―チェンライ・ユナイテッドFC戦を<日本人監督対決>というワードありきで取材したが、その動機が改めてタイ文化を感じられた良い機会にもなった。
昨季王者のチェンライ・ユナイテッドFC。タイ北部に本拠を構え、設立11年目と若いクラブは、名の知れた政治家一家に生まれたティヤパイラット兄妹が切り盛りする<リアルサカつく>を地で行くクラブだ。妹・パウィサラットが会長を務め、クラブ創設者である兄・ミティはベンチに陣取り、試合中は自らピッチラインまで出て行って選手へ指示を出す。しかし、だ。もし筆者が監督だったらやり難くて仕方ないはず。今季、監督に就任した“当事者”である滝雅美本人はどう思っているのだろうか。