タイリーグで日本人監督直接対決 試合後に両指揮官を直撃
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対するサムットプラカーンシティFCは、キヤタニスポーツリゾートを展開する企業グループが持つクラブだ。現場トップは、シリマ・パーニットシーワ女史。タイサッカー協会副会長に名を連ね、またタイ女子A代表チームのマネージャー(オーナーシップ的スポンサー)という肩書きをも持つ。その響きに違和感を覚えるだろうが、タイでは代表チームであっても運営権を“売る”ことは決して珍しいことではない。実際、彼女がポストを“買う”までは、同じタイリーグ1所属・ポートFCの女帝オーナーが持っていたことは、タイファンの間では有名な話しである。
そんな彼女が惚れ込んだ――ともっぱらの噂なのが、今季監督に就任した石井正忠だ。日本とは何かと異なることの多いタイで、日本人指揮官は何を感じているのだろうか。試合後に話を聞かせてもらった。
――チーム始動から2カ月。石井監督の描く理想はどのくらい浸透させることが出来ていますか?
「指導者は皆、ハイレベルなところを目指してサッカーをさせていると思うので、何割かは言えないですが、確実に2カ月前よりも個々の判断スピードだったり、チームの組織力は非常に上がってきていると感じています」