剛腕とのキャッチボールやスラッガーの風貌に仰天の日々
投手の練習といえば、印象的なのがヤンキースの守護神として長く君臨したマリアーノ・リベラです。日本と違って、野手の打撃練習中、投手が外野守備に就くのは当たり前。守備というよりボール拾いです。向こうではこれを「シャグ」と呼びます。
ある日のヤンキース戦、外野のブルペンから何げなく相手の練習を見ていると、投手とは思えないほど熱心に打球を処理している選手がいる。よく見ると、リベラでした。表情も明るく、「これが面白いんだよ」と言わんばかりに全力で走ってフライを追いかける。リベラは1969年生まれなので、当時アラフォー。そんなべテランが、まるで野球を始めたばかりの小学生のように楽しんでボール拾いをしている。見ている僕まで、なんだか楽しくなってきたほどです。
■ゲレーロに圧倒
打者で驚かされたのは当時エンゼルスにいたウラジミール・ゲレーロです。年間30本塁打を8回というパワーもさることながら、02年には200安打と40盗塁。打率3割を切ったのはルーキーイヤーを含めた3シーズンしかないという、三拍子揃った選手です。おそらく対戦はなかったと思いますが、彼の打撃練習には圧倒されました。