海外観断念で73億円パーなのに 五輪「神アプリ」開発続行
東京五輪・パラリンピックは海外からの観客受け入れを見送ることになりそうだ。
3日夜に大会組織委員会や東京都、IOCなど関係団体トップの「5者協議」がオンラインで行われ、海外客の受け入れ可否を3月中に決めることで合意。組織委の橋本会長は「具体的には聖火リレーがスタートする今月の25日までには決めたい」と話した。
4日は大会組織委の森喜朗前会長が官邸を訪問。女性蔑視発言の騒動以来、久々にカメラの前に姿を現した。官邸側と海外客受け入れについて話し合ったとみられる。
「日本側はすでに受け入れ断念を決め、IOCに打診。世界的に新型コロナの収束は見通せず、IOCも了承しているといいます。3月中旬には断念を正式発表することになると思う。なんとか中止だけは避けたいのが本音です」(官邸関係者)
そうなると、海外客を念頭にした準備は、すべてパー。内閣官房は巨額の税金で観客向けの専用アプリまで開発していた。
「オリンピック・パラリンピック観客等向けアプリ(仮称)」は運用・保守もあわせて総額73億円。今年1月、NTTコミュニケーションズと数社で構成するコンソーシアムが受注。接触確認アプリ「COCOA」の開発費が約4億円だから、その20倍近い血税が、今年度の補正予算から拠出されている。