小池知事「五輪中止」のタイミング…重なる4年前の都議選
都議選告示日の3日前、小池知事は突如、基本方針「築地は守る・豊洲を活かす」を発表。築地残留を色濃く示す内容だった。そして、7月2日の都議選で、「都民ファーストの会」(都ファ)が圧勝したのは周知のとおりである。
既視感を強く感じるのは私だけではないだろう。世論を二分する二者択一の大問題。間近に迫る都議選。耳目を集める小池知事の動向。今と4年前、比べれば比べるほど、すべてが瓜二つなのである。
■「築地か豊洲か」を「五輪開催か中止か」に置き換える
さらに付言すれば、4年前の都議選から3か月後、衆議院選挙が行われた。その際、小池知事は「希望の党」を立ち上げた。今年も秋までには衆院選が必ず実施される。国政選挙に至るまで、コピペしたようにそっくりな展開である。希代のポピュリスト・小池百合子氏がこの状況を利用しないわけがない。「築地か豊洲か」を「五輪開催か中止か」に置き換えて、進撃の狼煙を上げるのは確実である。
ならば、それはいつか。今年の都議選に関する日程は以下の通りだ。6月1日~7日は令和3年第2回都議会定例会。6月25日は都議会議員選挙告示日、7月4日投開票。つまり、小池知事が動くとすれば、都議会定例会と告示日に挟まれた期間である。必ず何かを仕掛けてくる。