プロ野球で加速する“タレント人事”に山崎裕之氏が苦言「野球人気回復にはつながらない」
「人事異動」が本格化してきた。
4日に就任会見に臨んだ日本ハムの新庄剛志監督もさることながら、来季の監督、コーチ人事は派手さが目立つ。
中日は地元で絶大な人気を誇る「ミスタードラゴンズ」こと立浪和義監督(52)を招聘。一軍打撃コーチに中村紀洋氏(48)、二軍監督に片岡篤史氏(52)が就任し、首脳陣の知名度はグンと上がった。立浪監督はさっそく茶髪、長髪、ヒゲを禁止するなど、話題を呼んでいる。
DeNAは一軍打撃コーチに鈴木尚典氏(49)を呼び戻し、巨人を退団した石井琢朗氏(51)も就任が濃厚。一軍投手コーチに就いた斎藤隆氏(51)も現役時代以来の古巣復帰で、三浦監督を筆頭に、横浜ベイスターズ時代に日本一に輝いた「98年メンバー」が集結する。
どの球団にも共通した思惑があるという。監督、コーチの知名度の高さを最大限に利用した人気回復だ。
プロ野球界はコロナ禍の影響で2年間、大赤字が続いている。入場料が主な収入源となる中、昨季は3カ月遅れの開幕となったうえ無観客開催に。有観客となっても収容人数には上限がつき、スタンドはガラガラ。今季も一部で無観客開催となる時期があり、各球団は火の車。昨年の巨人の赤字額は50億円ともいわれている。