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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・藤浪が491日ぶり先発勝利も…「復活の障壁」となりうる豊富なタレントたち

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 しかも、これに加えて昨年まで2年連続2桁勝利を挙げていた秋山拓巳が、今季は長らくファームでくすぶっているのだから本当に層が厚い。今季の秋山は当然のように開幕ローテに名を連ねたものの、5試合に先発して1勝3敗、防御率5.48と精彩を欠いたところであっさり二軍に降格。ファームで8試合に先発して6勝2敗、防御率2.23と、さすがに格の違いを見せつけているが、いまだに一軍復帰はしておらず、現在はコロナ離脱中である。

■秋山、高橋離脱でも…

 秋山ほど実績がある投手でも少し乱調が続いただけでファームが待っている。来年はここに手術明けの左腕・高橋遥人が帰ってくると思うと、虎党としては頼もしいのと同時に悩ましい気持ちにもなってしまう。いくら藤浪に復活の兆しがあるといえども、今後またもや乱調がぶり返すようなことがあったら、それがたった2試合ほどのことでもあっさりローテを外されるのではないか。我慢してもらえないのではないか。先発候補はたくさんいるのだ。

 藤浪のストロングポイントのひとつは、かつての井川慶のような体の強さ、タフネスである。その意味でも藤浪はローテに完全固定して投げまくってこそ真価を発揮すると思うのだが、阪神の豊富な先発投手陣がその最大の障壁となりそうだ。

 どんな投手でもたまには乱れることがある。藤浪の場合、それをなんとか2試合連続くらいまでにとどめることができればよいのだが……。

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