札幌五輪招致でJOCと市長が「宣誓文」を公表 識者は「無責任で不見識」と痛烈批判
紙のムダ、そんな声も出た。
昨8日、JOC(日本オリンピック委員会)山下泰裕会長と秋元克広札幌市長が2030年冬季札幌五輪招致のプロモーション委員会で「宣誓文」を公表した。
東京五輪の汚職事件を受け、招致活動における透明性、公正性を示すもので、組織委員会の体制見直し、マーケティング事業のあり方や広告代理店の役割を再検討するというもの。しかし、内容はどれも抽象的。1社独占状態が問題になっている電通との決別もなければ、経費の公表に対しても言及はなかった。
スポーツライターの小林信也氏がいう。
「宣誓文は、札幌五輪招致を続ける前提で書かれているもの。高橋治之組織委元理事による五輪汚職の解明が始まってもいないこの状況で、まだ五輪をやる気なのかと。何のために札幌五輪を開催するのか、その意義を説明するならまだしも、それがまったくない宣誓文自体にまったく気持ちがこもっていないし、実態がないような感覚。山下会長は仮にもJOC(日本オリンピック委員会)のトップなのだから、まずは『徹底的に調査します』と宣誓するべき。なぜ過ちが起きたのか解明しなければ再発防止もなにもないのに、こんな宣言はごまかし以外の何者でもありません。女癖の悪いダンナが妻に『もう浮気はしません』と誓約書を書いているようなものです」