なでしこパリ五輪前哨戦が地上波はおろかBSでも観られないのは誰のせい?
「23年2月、このシービリーブス杯が米国で行われ、同年7~8月開催の女子W杯の行方を占う大会として世界中から関心を集めたが、日本国内ではテレビ中継どころかネット配信もなく、11年女子W杯ドイツ大会優勝メンバーのFW川澄奈穂美(現WEリーグ・新潟)が『こんな良い試合を観られないなんて。重く受け止めるべき』と異例のコメントをしたほど。今回はJFATVでライブ観戦できるだけマシだが、女子サッカー関係者の間では、『JFAの宮本恒靖新会長、田嶋幸三前会長は一体ナニをやっているのか? 女子サッカーを盛り上げたいというアピールはウソなのか?』と不満の声が上がっている」(サッカー関係者)
21年9月に開幕した女子全国プロリーグ「WEリーグ」は、16年から2期・8年JFA会長職を務めた田嶋前会長肝煎りの事業としてスタートしたが、初年度から深刻な不入りに悩まされている。なのに田嶋前会長は任期中に実効性のあるテコ入れ策を示すことなく、JFA会長から退いてしまった。
22年3月、当時の田嶋前会長はJFAに新設した会長補佐のポストに宮本氏を招き、翌年2月には専務理事に大抜擢。3月24日付で宮本新会長体制の船出となったわけだが、「招へい当初から誰の目にも後継者として映っていた」(前出関係者)宮本新会長は、会長選に立候補するに当たって作成したマニフェストで「Jリーグと連係を強化して施策強化を最大化させる」とうたい、新会長就任の際には「WEリーグの地位を向上させ、なでしこは再び世界一を目指す。五輪もチャンスはある」とはっきり明言した。
にもかかわらず、会長就任直後のシービリーブス杯は、テレビで観ることはできない。
「公約違反でしょ?」「田嶋ー宮本ラインで女子サッカーに明るい未来はあるのか?」
そういぶかる声はサッカー界に少なくない――。