極度の糖質制限は危険 がん患者が取るべき「正しい栄養」

公開日: 更新日:

がん細胞は炭水化物から合成されるブドウ糖を消費して増殖する。一方、人はブドウ糖がなくても緊急用の代替エネルギーである『ケトン体』をつくり出せる。なので、終末期のがん患者は、糖質制限食でがんを兵糧攻めにすべきだ」

 最近、こんながん食事療法が注目されているという。しかし、糖質は“宿主”の人間にとっても重要なエネルギー源。がん患者が制限して大丈夫なのか? 日本静脈経腸栄養学会理事長で藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座の東口髙志教授に聞いた。

■「糖を取らない」ではなく「うまくエネルギーに変える」

「以前からある食事法ですが、動物実験や臨床試験を広く行い、効果や安全性を繰り返し検証し、確かめられたとは聞いていません。何人かの終末期のがん患者さんに効果があったにせよ、全てに当てはまると考えるのは危険と思います」

 東口教授は、それまで平均余命35日だったがん終末期患者の生存期間を、体系的な栄養管理によって50日に延ばした臨床栄養学の第一人者。全国約1500の医療施設で活躍する「全科型栄養サポートチーム」の創設者でもある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで