社員のがん先進治療に500万円 新浪流経営者が患者を救う
サントリーHDの取り組みが話題を呼んでいます。がんにかかったグループ社員が、保険が適用されないがん先進医療を受けた場合、1人当たり最大500万円を支援すると報じられました。働き方改革を進めて残業代を削減。その浮いた資金が、がんの医療費補助の原資で、4月からスタートするそうです。
画期的なプランを打ち出したのは、同社の新浪剛史社長。新浪さんとはローソンの社長時代に知り合い、東大病院にお招きしたり、私がローソンで講演したりした関係です。
新浪さんはがんへの理解が深く、その功績でローソンのがん対策が進んだといっても過言ではありません。部下のがん検診受診率が上司のボーナス査定に影響するような仕組みを取り入れ、がんの早期発見、早期治療の道筋をつけたのです。そんな方ですから、今回の報道も私は「新浪さんらしい」と感じました。
実は今、新浪さんのような経営者が強く求められています。なぜかというと、経営者のがんの理解度によって、社員のがん検診受診率に大きな差があることが分かってきたのです。