著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

社員のがん先進治療に500万円 新浪流経営者が患者を救う

公開日: 更新日:

 サントリーHDの取り組みが話題を呼んでいます。がんにかかったグループ社員が、保険が適用されないがん先進医療を受けた場合、1人当たり最大500万円を支援すると報じられました。働き方改革を進めて残業代を削減。その浮いた資金が、がんの医療費補助の原資で、4月からスタートするそうです。

 画期的なプランを打ち出したのは、同社の新浪剛史社長。新浪さんとはローソンの社長時代に知り合い、東大病院にお招きしたり、私がローソンで講演したりした関係です。

 新浪さんはがんへの理解が深く、その功績でローソンのがん対策が進んだといっても過言ではありません。部下のがん検診受診率が上司のボーナス査定に影響するような仕組みを取り入れ、がんの早期発見、早期治療の道筋をつけたのです。そんな方ですから、今回の報道も私は「新浪さんらしい」と感じました。

 実は今、新浪さんのような経営者が強く求められています。なぜかというと、経営者のがんの理解度によって、社員のがん検診受診率に大きな差があることが分かってきたのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」