クロちゃん“わずか”…生活習慣病「未治療」の合併症と余命
冒頭のクロちゃんのように生活習慣病の影響で脳の動脈にできたコブが、あるとき破裂したら、くも膜下出血を起こす。50%は命を落とし、20%は重篤な後遺症に苦しめられるという。
高血圧も糖尿病も、生活習慣病は、自覚症状が乏しい。仕事の忙しさにかまけ、クロちゃんのように治療を放置している人は少なくない。「オレは大丈夫」と根拠のない自信がある人もいるだろう。そんな人は、5年さえ危ういかもしれない。
「がんと違って生活習慣病は、服薬して治療を受ければ、重大病を招くことなく寿命をまっとうできる可能性が高い。人生を思う存分楽しみたいなら、しっかり治療すべきです」(西崎氏)
HIV感染で強烈に死を意識したフレディ・マーキュリーは、限られた人生を生き抜こうと損得勘定の枠から飛び越えて最期まで人生を楽しんでいる。それくらいの覚悟があるなら、治療を放棄してもいいだろう。覚悟がないまま漫然と人生を楽しむなら、これくらいのことを頭に入れた上で治療を受けるべきだ。
■糖尿病の人々は寿命が10年短い