著者のコラム一覧
牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

脂質が“悪者”は大きな勘違い 肉を食べてもなぜ太らないのか

公開日: 更新日:

 自身のせり出したお腹を見て、「こんなに脂肪がたまっているのは脂っぽい物を食べ過ぎているからだ」と思い込んでいる人も多いと思います。しかし、その考えは改めなければなりません。人が太る主な理由はご飯や麺類といった炭水化物(≒糖質)の取り過ぎであって、脂質の多い肉ではありません。

 ではなぜ、私たちは脂質の多い肉を食べると「太る」と思い込んでいるのでしょうか?

 私は64年前に第34代米国大統領アイゼンハワー氏が心筋梗塞で倒れたときに、その原因を当時の学者たちが「糖質」でなく「脂質」と間違ったメッセージを出したことが大きかったと思っています。アイゼンハワー氏は第2次世界大戦従軍中に当時の陸軍参謀長に300万本のコーラを送るよう要請したという逸話があるほどのコーラ愛飲者です。長年の過剰な糖質摂取が血管の老化を進め心筋梗塞を招いたと思うのですが、当時は「大統領は脂質を取り過ぎたことが原因」という間違った情報が流され、それを米国民が信じ込み、その結果として米国は肥満大国、心筋梗塞大国になったと考えています。


 脂質を多く含む肉類を食べると皮下脂肪や内臓脂肪になるというのは、いかにもわかりやすい理屈です。しかし、ある程度の生化学の知識がある人ならば、食べた物がそのまま脂肪として取り込まれるわけではないことはご存じだと思います。肉を食べれば、体内でいったんアミノ酸などに分解され、新たなタンパク質などに合成されます。実際にお腹などにつく脂肪は、糖質を摂取して血中に増え過ぎたブドウ糖をインスリンの働きで肝臓や筋肉に蓄え、それでも余ったブドウ糖を中性脂肪に変えて蓄えているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり