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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

乳がん<5>「部分切除」より「全摘」を選ぶ患者が増えたワケ

公開日: 更新日:

 一方、ステージⅡまでなら、部分切除と全切除で、生存率に差がないことが分かっています。全切除すれば、放射線を当てなくて済むし、再手術のリスクもなくなるのですから、どちらを選ぶか悩ましいところ。そんな折、インプラントによる乳房再建手術が保険適用になったのでした(2013年)。

 それ以前も、自分の体の一部を使った再建手術が保険適用になっていましたが、大きな手術が必要になるため、敬遠する患者も多かったのでした。それがインプラントを使えば比較的簡単に再建できるので、無理に部分切除にする必要はないと考える患者が増えたということです。いまでは全切除を選ぶひとのほうが多くなったと言われるほどです。

 ところが2019年7月に、それまで使われていたインプラント製品が、ある種のがんを誘発するとして、使用できなくなり、現場ではちょっとした混乱が生じました。しかし10月になって後継製品が承認され、現在は終息しています。

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