高齢ドライバーの事故対策は認知症に加え緑内障チェックも
毎年3月に、世界緑内障週間としてさまざまな啓発活動が行われる。本紙3月10日付の「緑内障リスクが特に高い人」に続き、今回は症状と治療について知っておきたい情報をお届けする。話を聞いたのは、日本の緑内障の有病率調査「多治見スタディ」にも関わった「たじみ岩瀬眼科」(岐阜県)の岩瀬愛子院長だ。
緑内障は、「近眼」「家系に緑内障患者がいる」などがあればリスクが高くなるものの、基本的には誰でも発症する可能性がある病気だ。
「多治見スタディでは40歳以降、加齢とともに上昇し、60代では6・3%、70歳以上では10%を超えます。40歳で緑内障になっていない人でも、年を取るとなるかもしれない」(岩瀬愛子院長=以下同)
緑内障は視野が欠ける病気で、治療をしなければ失明することもある。高齢になっても進行するため、超高齢社会の日本では「年を取ってから失明に至った」という人が増加している。
失明までいかなくても、視野が欠けると生活の質が著しく低下する。
■信号や歩行者が見えなくなる