データを自動計測 病床のIoT化「スマートベッドシステム」
病院のベッドにもIoT(モノのインターネット)が導入されている。最も進んでいるのは、医療・介護用ベッド国内シェア1位のパラマウントベッド(東京都江東区)が開発したベッドサイドケア情報統合システム「スマートベッドシステム」。2017年4月から現在までに、全国20の病院が利用している。
どんなシステムなのか。同社・営業本部営業推進部IBS販売推進チームの赤松稔丈(としひろ)マネジャーが言う。
「このシステムは、ベッドの背上げ角度や高さはもとより、通信機能を持つ体温計、パルスオキシメーターなどの患者さんの情報をベッドサイドで入力でき、また当社のセンシング技術を利用した非接触のセンサーなどで、寝返り、心拍、呼吸数など睡眠状態の情報までも機器情報としてスタッフステーション端末に一覧で表示させ一元管理することができます」
センシング技術とは、センサーを使用して体動を感知してグラフなどに可視化する技術のこと。従前から同社の医療機器である「見守り支援システム」に使用されているセンサー技術を使用している。この見守り支援システムは、マットレスの下に装備するバスマットのような薄いセンサーで、「寝返り」「呼吸」「心拍」などの体動を感知し、睡眠状態を把握するという製品。介護施設で8万台以上利用されているという。測定したデータは「睡眠日誌」や「呼吸日誌」として、長期的変動を記録。閲覧することができる。