「脂質=油」はわれわれの心臓に大きな影響を与える
アメリカで実施された大規模コホート研究の解析では、飽和脂肪酸の摂取量を5%減らし、その分のカロリーを多価不飽和脂肪酸に置き換えると心臓疾患の発症リスクが25%減少しました。また、一価不飽和脂肪酸では15%減少、全粒穀物では9%減少したといいます。全粒穀物というのは、玄米や雑穀といった精製されていない穀物のことです。
とはいえ、飽和脂肪酸は摂取量が少なすぎると脳卒中を起こすリスクが高くなるとの報告もあり、脂質は適度なバランスで摂取することが重要です。肉や乳製品に偏る食事を魚や野菜類に置き換えて、サラダ用のオイルには植物油を使うように心がけることが食生活改善の第一歩と言えます。
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