腰痛治療最前線 検査で異常が見つからない慢性痛を改善する

公開日: 更新日:

「最初は侵害受容性疼痛に効く薬を出し、様子を見て神経障害性疼痛の薬に切り替えていくことも少なくありません」

■「痛みゼロを目標にしない」

 患者側が知っておくべきこととして、まず「痛みゼロを目標にしない」。

「痛みをゼロにすることを目標にすると、なかなか達成できない。それよりも、達成可能な別の目標を設定することが重要です。目標を達成すると、脳報酬系が活性化し、慢性痛の軽減につながることが近年の研究で明らかになっているのです」

 目標はなんでもいいが、前述の通り「達成可能」なもので、かつ、短期的な目標をいくつも立てることが望ましい。たとえば、「ディズニーランドを歩いて回れるようにする」という目標を立てたとする。そこまでいくには時間がかかりそうなので、「1日5分継続してできる運動をする」といった短期的な目標を立てる。それが達成できたら今度は「1日10分」を目指す。

 体を動かすことも慢性的な腰痛を軽減させる。1980年代以降、運動が痛みに与える効果を証明する研究成果が多く報告され、薬に頼らないで痛みを軽減できる方法として慢性疼痛診療ガイドラインでも強く推奨されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ