足腰が痛んでしびれる「すべり症」は80代でも手術で治せる
XLIFを実施する際、背骨の安定性を高めるために後方をネジ(スクリュー)で固定する手術も併せて行う必要がある。ただし、スクリューは椎間板に負荷をかけて、まれに隣接する腰椎に変性すべり症を起こすリスクがある。術後2年は定期的に通院しながら必要があればスクリューの除去が行われるという。
伊藤氏が行った術後の評価調査によると、従来法に比べてXLIF・OLIFは術後の満足度が高かったという。
「従来法だと術後に多少のしびれが残るケースが見られますがXLIFを受けた人は完全にしびれがなくなる人が少なくない。間欠性跛行も改善されるので買い物など日常生活への心配がなくなるほか、ゴルフが趣味な人であれば手術の1年後にはラウンドも可能です」
腰痛を再発させないためにも、術後は体重管理を意識したい。肥満体形だと椎間板に負荷がかかり続けて腰痛だけでなく、別の部位ですべり症を起こす可能性が高くなる。術後は1日15分程度のウォーキングから始め、運動習慣を身に着けるといい。
ストレッチも有効だ。