堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「動かない時間」が増えるほど疲労が残る…脳や心身に悪影響

公開日: 更新日:

 世の中が便利になればなるほど、あまり動かずにいろいろなことができるようになります。分かりやすい例で言えば、スマホがあればスマホ上からフードデリバリーを注文できるし、いつでも好きな音楽を聴くことができますよね。

 少し前までは、自分で食べ物を買いに行かなければいけなかったし、曲を変えるためにプレーヤー機器まで移動しなければいけませんでした。もっと言えば、もともと人類は獲物を追いかけたり、農作業をしたり、外で体を使って時間を過ごすことが多かったわけです。便利な世の中になるほど、動かない時間が増えるとも言い換えられるでしょう。

 クイーンズランド大学のオウエンらは、20~59歳のアメリカ人を対象に、一日をどのように過ごしているかを調査(2010年)しています。その結果、起きている間の3%は運動(走る、スポーツをする、筋トレをする)などに。そして、39%を軽い運動(歩くなど)に費やし、残りの58%は無運動状態(座ったり、寝転んだり、ただ立っている)と明らかにしています。つまり、一日の半分以上は「動かない状態」という人がとても多かったのです。ここに眠る時間が加わるため、24時間の中で「動いていない時間」の方が圧倒的に長いことが分かると思います。

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