屋外活動の時間を増やせば子どもの近視リスクが減少する
近くの風景を見ることに支障を感じない一方で、遠くの風景がぼやけてしまう状態を近視と呼びます。近視の発症には、遺伝的な要因のみならず、長時間にわたって近くのものを見続けるなど、生活習慣の影響も軽視できません。
そのため近視の予防においては、テレビゲームやスマートフォンなど、近くのものを見る遊びや作業を可能な限り避けることが効果的だと考えられてきました。
そのような中、屋外で過ごす時間の長さと近視の関連性を検討した論文が、質の高い医療情報として定評のあるコクランレビューに、2024年6月12日付で掲載されました。
この研究では、22年6月までに報告された研究データ9件が分析対象となりました。
対象となった被験者の総数は1万733人で、その多くは6~9歳の子どもでした。それぞれの研究では、学校での課外授業を増やす、休み時間は屋外で遊ぶよう指示する、屋外で遊ぶよう動機づけるなど、屋外で過ごす時間を増やす介入(取り組み)が行われていました。