エルテス 菅原貴弘社長(1)ネット炎上はこうして起きる! “鎮火”に向けたデジタルリスク対策
「ネット上で情報を拡散しようとする人にも、罪もない者を断罪する、“誤爆”は避けたいという心理が働くものです」
だから、炎上につながりそうな情報をネット上で見つけても、「それは本当なのか?」「“釣り”やニセ情報ではないか」と、まずは真偽を確かめようとする。
このように情報の真偽を自分なりにチェックし、「これは本当だ」と確信すると、拡散は始まる。そのために要する時間が、約4時間なのだ。
例えば、カップ焼きそばにゴキブリの死骸が混入していたという炎上案件が、かつてあった。
「この時も、最初の書き込みからすぐに炎上したわけではありませんでした」
炎上前の書き込みは、いまひとつ信頼性に欠ける発信者からの情報提供だった。だが、日頃からその会社のカップ焼きそばに愛情ある書き込みを続けていた人が、ゴキブリ情報を発信したことをきっかけに、話は拡散されていったという。
ことほどさように、炎上の燃料となる情報がネット上に出る時と、実際に炎上が始まるタイミングには、ある程度のタイムラグがあるものなのだ。