甲子園問題の識者としてプロ野球OBは最もふさわしくない
連日の炎暑酷暑による熱中症などが社会問題になる中、昨今の球界では毎年8月に開催される夏の高校野球・甲子園大会の是非が議論の対象となっている。最高気温40度に達することもある炎天下の日中に、体力消耗が激しい長時間スポーツを短期間のトーナメント形式という、連戦にならざるを得ない日程で展開するわけだから、冷静に考えればアウトだろう。
だから、最近では、
「そもそも甲子園だけで開催しなくてもいいのではないか?」
「ドーム球場をうまく使えばいいのではないか?」
「夏休みの短期間で集中的に試合を消化しなくても良いのではないか?」
などといった合理性を重視した改革案が一部のカウンター的なメディアで飛び交うようになった。確かに理屈だけで考えれば、いくらでも改革できる。特に球場については、野球の大会なのだから甲子園だけにこだわる必要はない。そこに固執する理由は、甲子園の聖地化を信仰する感情論と、従来のものを変えたくないという保守的な思想によるものだろう。