五輪金狙う大坂なおみ 記者が指摘する「唯一の不安点」
本人は「金メダルを取りたい」と話している。
大坂なおみが22歳の誕生日を前に日本国籍を選択したのは東京五輪に出るため。拠点を米フロリダに置いていて、暑さに強く、会場となる有明テニスの森は優勝した全米、全豪と同じハードコートだ。
全米、全豪の後に不調に陥り、全英は初戦敗退を喫して試合後の会見で泣きだしたこともあったが、9月の東レ・パンパシフィック・オープンと10月のチャイナ・オープンで2連勝。チャイナ・オープンはグランドスラムに次ぐ格付けのプレミアマンダトリーで、調子自体も上向いている。
モチベーションに加えて勝つための条件も揃っているとはいえ、「金はどうでしょう。銀メダルじゃないでしょうか」とみるのはスポーツライターの武田薫氏だ。
「改装した有明のサーフェスは全米オープンと同じデコターフです。使い始めはザラザラとした感じで、球足が世界一速いともいわれたくらい。五輪を前に9月の東レPPOで試し打ちができればよかったのですが、会場が大阪になったためできなかった。大坂はハードコートを得意にしているものの、本番のコートを経験していないことだけが唯一の不安点です」
そして、こう続ける。
「本命は世界ランク1位のバーティでしょう。オーストラリア出身の23歳で、暑さに強く、2019年の全仏シングルスと年末のWTAファイナルズを制して上り調子ですから」