楽天・仰天人事の真相 石井GM兼任監督はブーイングで誕生
事情を知る球界関係者がさらに続ける。
「昨オフにチームを3位に導いた生え抜きの平石監督が1年で解任されたことで、東北のファンのひんしゅくを買った。三木監督に責任はないが、その平石を追い出したというイメージを持たれてしまった三木監督の続投に、想像以上のマイナス反応が出た。それを目の当たりにした三木谷オーナーが監督交代を決めたというのが真相。そもそも三木谷オーナーはプライベートでも仲の良かった石井GMを招聘する際、最初は監督のオファーを出している。石井GMから、『監督に興味はない。GMなら引き受けたい』と現職に落ち着いた経緯がある。三木谷オーナーからすれば、念願の『石井監督』誕生です」
■また1年で解任
それにしても、こらえ性のない球団だ。
2015年は大久保監督、19年は平石監督、そして今年の三木監督はいずれも1年で任を解かれた。最長は野村監督で、それでも4年。名将ノムさんも最後は事実上の解任でクビを切られた。
「石井GM体制は着実に前に進んでいて、豊富な人脈を生かし、FAで岸、浅村、昨オフは鈴木大の獲得に成功。今季最多勝で復活を遂げた涌井をロッテから金銭トレードで獲得。チームづくりで手腕を発揮していた。それが、三木谷オーナーの鶴の一声で全てが吹っ飛んでしまった。全権監督と言っても、指導者未経験の石井監督がこれまでのように中長期を見据えた編成も同時にこなすのは限界がある。チーム戦略は白紙ですよ」(楽天OB)
前例のない「取締役GM兼監督」の誕生は、チームの弱体化を加速させるのではないか。