著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

羽生結弦や高梨沙羅には同情するのに…北京五輪で高まる「反中感情」

公開日: 更新日:

 日本人選手を襲った悲劇についても、怒りの矛先は中国に向かう。もともとフィギュアスケート羽生結弦選手は韓国でも“花美男”として注目され関心の高さは尋常ではないが、ショートプログラムでのジャンプミスの原因が氷上の穴と知るやいなや、ネット上には同情の声が寄せられた。すでにショートトラックでも派手に転倒する選手の姿が散見されており、韓国では今大会の氷の質の悪さが指摘されていた。ある韓国人女性は「悪いのは中国の設備だ!」と羽生を擁護。自国の選手の話かと、こっちが勘違いしてしまいそうなほどの同情っぷりだった。

 スキージャンプ混合団体で高梨沙羅選手がスーツの規定違反で失格になったことには韓国でも疑問の声が上がり、平昌大会から続くスピードスケートの小平奈緒選手と李相花(イ・サンファ)の友情には「中国選手も見習え」といったコメントが寄せられている。

 最近は「目を開けていても鼻は北京」という表現をネットでよく目にするようになった。韓国では「目を開けていても鼻を切り取られる」ということわざがあり、“油断がならない世の中”という意味だそうだが、切るという韓国語が「ベイダ」で、「目を開けていても鼻は北京(Beijing)」と皮肉られているのだ。

 かつて韓国が敵意をむき出しにする対象は日本で、激しい反日デモが繰り広げられたこともあったが、北京五輪に対しては昨年の東京五輪とは比べものにならないほどの手厳しさである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 2

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  3. 3

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  4. 4

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  5. 5

    オリオールズ菅野智之 トレードでドジャースorカブス入りに現実味…日本人投手欠く両球団が争奪戦へ

  1. 6

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  2. 7

    乃木坂46では癒やし系…五百城茉央の魅力は、切れ味と温かさ共存していること

  3. 8

    初日から無傷の6連勝!伯桜鵬の実力を底上げした「宮城野部屋閉鎖」の恩恵

  4. 9

    新潟県十日町市の“限界集落”に移住したドイツ人建築デザイナーが起こした奇跡

  5. 10

    トランプ大統領“暗殺”に動き出すのか…米FBI元長官「呼びかけ」の波紋