高安がコロナ感染の“不運”、田子ノ浦部屋は全員休場…小所帯には悩ましい「部屋間格差」

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 努力は人一倍で実力もあるが、いかんせん「不運」に尽きる──。

 10日初日の名古屋場所への不参加を余儀なくされた田子ノ浦部屋。6月末に元大関の高安(32=前頭)が新型コロナに感染。本場所まで時間もあり間に合うかと思われていたものの、2日、さらに幕下以下1人の感染も判明した。ここに至って田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「名古屋への移動は困難」と判断し、やむなく所属力士全員休場となった。

 田子ノ浦部屋は今年1月もコロナが原因で全員休場。特例措置で番付は据え置きとはいえ、災難に次ぐ災難だ。

 高安は3月場所、若隆景との優勝決定戦に臨むも、初賜杯には届かず。先場所は6勝9敗と負け越した。

「とにかく高安は稽古熱心。上位力士があまり参加しなかった合同稽古にも熱心に通い、出稽古が2年ぶりに解禁となった6月は計5部屋に赴いた。我々親方衆の間でも高安は人気なんですよ。他の一門の親方の中にも『優勝させてやりたい』と思っている者は少なくない。ただ、高安はここぞの運がない。相撲は対戦競技。本人が絶好調でも、それ以上に状態がいい力士がいれば優勝できるとは限りませんから。あと、気がかりなのは今後、出稽古に行く力士がさらに減りかねないということです」(ある親方)

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