故障明けの錦織圭に「楽天オープン」から再出発の不安…33歳の無理は引退に直結する
テニスの全米オープンで、スペインの19歳、カルロス・アルカラスが優勝した。準優勝のキャスパー・ルードは全仏に続く決勝進出でノルウェー出身の23歳──勢力図の書き換えが着実に進み、アルカラスは史上最年少で世界ランクの頂点に立った。
2位がルード。ただ、ツアーにはコロナや戦争の影響が残り、ジョコビッチのウィンブルドン優勝にポイントがないなど、現行ランキングは必ずしも実力を反映していない。オーストラリア政府は入国規制を廃止した。世代交代劇は来年の全豪の楽しみというところだ。
■WCを希望しながら返上
男女の国内大会も再開され、錦織圭が気になる。昨年10月にラケットを置き、今年1月に股関節を手術。夏の米国シリーズで復帰の予定が、ワイルドカード(WC=主催者推薦)返上が続き、来週のサンディエゴ250も取りやめた。10月3日からの楽天オープンにWCで出場の予定だが、果たしてプレー出来る状態か疑わしい。
現ランキングは370位、故障者に認められるプロテクトランキング(PR)は47位で、PR特権には制限がある。復帰後9カ月間の9大会に限られるため、回復が不十分なら特権を使わず下部大会で調整するか制限外のWCを希望する──錦織がサンディエゴにWCを希望して返上、さらに楽天のWCを選択ということは態勢が不十分なのだ。復帰が1年以上かかれば、PRが1年間12大会に延びる措置も見通しているだろう。