著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

全豪初Vサバレンカはベラルーシ出身 新女王誕生の裏で揺れるウィブルドン決断の行方

公開日: 更新日:

 テニスの4大大会の第1弾、全豪オープンが幕を下ろした。男子はジョコビッチが決勝で若手の旗頭チチパスを倒し、大会通算10度目の優勝、メジャー制覇22回でナダルの歴代通算記録と並び世界ランク1位に返り咲いた。非ワクチンによる追放からの復帰に王者が号泣する劇的フィナーレ、それに先立つ女子決勝も近来まれに見る好ゲームだった。

 第5シードのアリーナ・サバレンカが、昨年のウィンブルドンの覇者エレナ・ルバキナに逆転勝ち。肉感あふれるサバレンカの強打とルバキナの鞭のようにしなる配球が錯綜し、マッチポイント4本の緊迫のやりとりが圧巻……最後まで分からない展開だった。

 24歳と23歳の実力者同士。メジャー初制覇のサバレンカもこれまでメジャー4強が3度。大坂なおみ以降混沌としていた勢力図は、この2人とナンバーワンのイガ・シフィオンテクが軸と見ていいが、問題はある。

 サバレンカはベラルーシ出身──ロシアのウクライナ侵攻以後、ロシアとベラルーシ出身の選手の活動は制限されているのだ。男女のツアーは国名を伏せて受け入れているが、ウィンブルドンは昨年、英国政府の強硬姿勢を受けて両国選手の出場を認めなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動