大谷トレード移籍先に「レイズ」急浮上! ウォール街出身オーナーとフロントが獲得にはじくソロバン
“レンタル”移籍のウルトラC
レイズはレギュラーシーズンでいくら結果を残しても集客で苦戦が続く。観客動員数は昨季まで11年連続でメジャーワースト3位を抜け出せず、今季の89万2455人は全体26位、1試合平均1万7849人と芳しくない(50試合終了時)。ワールドシリーズまでの約3カ月間とはいえ、全米の野球ファンを魅了する二刀流が加入すれば、頂点を狙えるのはもちろん、世界一になれば、来季以降の集客にもつながる。
「エ軍にとってもメリットはある。大谷を放出する見返りにレイズが手塩にかけて育てた有望株を手に入れて来季以降の戦力として見込めるからです。一度は放出するとはいえ、オフのFA市場で再び、大谷と交渉でき、条件次第では再契約も可能。ウルトラCといえるエ軍とレ軍によるトレードは双方に有益なのです」(友成氏)
大谷はエンゼルスの球団もファンも気に入っている。唯一のネックは勝てないことだが、レイズから複数の若手有望株が加入すれば、来季以降は期待大。今季だけでなく、来季以降も「ヒリヒリする9月」を過ごせる可能性が高い。結果として3カ月限定の“レンタル移籍”になるかもしれないこのトレードは、大谷にとってもメリットが大きいのだ。
その大谷は日本時間20日のヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、1打数無安打1三振4四球、2得点で、連続試合安打は7で止まった。
バットから快音は響かなかったが、大谷はつなぎ役として機能した。昨オフ、総額225億円の超大型契約で移籍した相手の先発左腕ロドンに対し、最初の2打席はいずれもフルカウントから四球を選んで得点の起点になった。六回には2番手右腕ハミルトンに申告敬遠、八回にも四球で歩き2021年9月24日のマリナーズ戦以来2年ぶり3度目の1試合4四球を記録した。
試合は先発右腕シルセスが5回3分の2を4安打1失点、10奪三振と好投。計4人の救援投手が逃げ切って、ヤンキース相手に3連勝で、貯金を1とした。
パドレス・ダルビッシュ有(36)はブルージェイズ戦に登板し、6回を4安打無失点、7奪三振の好投で7勝目(6敗)を挙げた。