日本ハム上沢直之には「その気になれる」天性の才能が 専大松戸時代の恩師が明かす
上沢直之(日本ハム・12年目・29歳)
今オフ、ポスティングシステムを利用して米大リーグ移籍が取り沙汰される上沢直之(29)。10月28日の会見では「ケガをせずに長いイニングを投げることで、アメリカでもチームに貢献できる。これからメジャーリーグを目指し、しっかり練習していきたいと思います」と意気込んだが、大きな契約を結べばプレッシャーも当然大きくなる。日本を代表する投手の「メンタル」は大丈夫か──。
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小学生まではサッカーと水泳の二足のわらじ。野球を始めたのは松戸市立第一中(千葉)に入学してからだ。3年時には市選抜に選ばれたが、いずれもエースナンバーをつけることはかなわなかった。
「上沢の父親は元投手で、立大時代に肩を壊して野球を断念した過去がある。上沢に幼少期から野球をさせなかったのは、小さい頃から入れ込みすぎてケガをさせないためだそうです。中学時代は野球のルールすらあやふやだったとか(笑)」(高校球界関係者)
肩肘がほとんど消耗されていない状態で専大松戸高に入学。水泳などで培った肩回りの柔らかさや手先の器用さ、手の大きさは周囲を驚かせた。同校で上沢を指導した持丸修一監督は、野球経験の浅さを承知の上で「プロを目指そう」と声をかけたという。