老人の「食べる幸せ」を守る 家族がすべき4つのチェック
「肺炎で搬送された患者さんの口の中を見ると、口腔環境が非常に悪く、汚染、虫歯、歯周病、不適合義歯などの方が多い。食欲がなくなる上に、菌の繁殖を招き、肺炎を引き起こします」
■食べるために必要な機能はどうか?
脳障害や認知症などで、「咀嚼」「舌にのった食物を喉の奥に送る」「のみ込む」といった機能が衰えれば、食事が困難になり、栄養状態が不良となる。
「嚥下(ごっくんというのみ込み)の機能だけをみるのではなく、トータルの視点をもった正しい食事介助が必要」
■姿勢や活動量はどうか?
要介護で食事介助を受けている場合、特にチェックすべき。あごが上がっていたり、顔が横を向いていたり、過度に前傾姿勢だったりすると、健康な人でものみ込みづらい。食事介助をする人のスプーンを運ぶタイミングが遅かったり速すぎたりすると、やはりのみ込みづらい。
「活動量が少なければ、お腹がすきませんから、食べたがらない。姿勢調整と活動は安全に食べるための必須条件です」