著者のコラム一覧
若林秀隆医師

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

「低栄養だからエネルギーを多く入れればいい」は間違い

公開日: 更新日:

“慢性の炎症”は、がん、慢性心不全、関節リウマチなど慢性的な疾患によるものです。運動で炎症を改善することが有効です。賛否両論ありますが、青魚の油に多いオメガ3系脂肪酸が炎症を抑えるという報告もあり、場合によっては使います。

 3つの分類のどれに該当するかは、疾患と採血データでだいたいわかります。CRPという炎症を示す血液の数値が5~10㎎/dl以上であれば急性炎症の低栄養、0.5~3㎎/dl程度が3カ月以上続けば慢性炎症の低栄養、ほぼゼロであれば炎症はなく社会生活環境に関連した低栄養です。

 では、これらの低栄養分類を日本のどの医療機関でもやっているのか? 残念ながらNOです。「低栄養だからエネルギーをたくさん入れればいい」といった考えだけで栄養管理を行っているところがいまだにあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」