大手製薬会社がシフト 「抗がん剤」開発に大型投資の未来

公開日: 更新日:

 国内大手製薬会社は、がん治療薬の開発で海外メーカーに比べて後れを取ってきた。

 しかし、ここにきて大手各メーカーは、がん治療薬を重点に開発資金をシフトしてきた。

 第一三共は中山譲治会長兼CEOが「あらゆる資源をがんに傾斜配分する」と明言。20年までに総額9000億円の研究開発費をがん治療薬の開発に投入することを発表した。

 武田薬品工業は現在、4兆円規模でアイルランドの大手製薬会社シャイアーの買収を検討中だ。武田はすでに昨年2月、がん治療薬に強い米国の製薬会社アリアド・ファーマシューティカルズを約6200億円で買収。さらに昨年末には東京本社ビルの建物と土地を約495億円で高島屋に売却したほか、品川区の賃貸用オフィスビルを約320億円で売却している。いずれもがん治療薬開発の遅れを取り戻すためのシフトだ。

「これまで治せないといわれたがんも、遺伝子を見つけることで治る。免疫治療薬の開発で5年後にはがん患者は死ななくなる。その一歩手前まで来ているといえます」(前出の吉川氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」