著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

命か職か…地球温暖化で問われる米国「大辞職時代」の労働

公開日: 更新日:

 パンデミックをきっかけに、多くの人が職に戻らない、またはこれまでの仕事を辞める──。そんなアメリカの歴史始まって以来の「大辞職時代」が止まりません。コロナ感染の危険やストレスなどで、命や健康のリスクを冒してまで働く意味があるのだろうかと人々が自問自答する状況に、さらなるスピンを加えているのが地球温暖化です。

 アメリカ中部の広い範囲で甚大な被害を出した竜巻のニュースは日本でも大きく報道されたと思います。中でもケンタッキー州のキャンドル工場は、クリスマス需要に対応し24時間体制をとっていたため多くの犠牲者を出したとされています。そこで生き残った従業員たちの証言が衝撃を与えました。竜巻に襲われる直前に「(会社側から)自宅に帰ったらクビだと警告された」というのです。亡くなった人は職を守るために命を犠牲にしてしまったことになります。

 今回の竜巻も含め異常な自然災害の多くは地球温暖化が原因と考えられ、こうした災害はこれからも増えるでしょう。屋外や空調のない倉庫などでは、気温が上がれば健康リスクが高まります。その場合、「命か職か」というこれまであり得なかった選択をしなくてはならなくなることに皆が気づいたのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北