「急性緑内障発作」は激しい頭痛や吐き気がサイン…一晩で失明する危険も

公開日: 更新日:

 日本人の中途失明の原因の第1位として知られている「緑内障」は、通常、10~20年かけてゆっくり進行する。しかし、中には突然発症する「急性緑内障発作」というタイプがある。日本医科大学眼科学准教授の中元兼二氏に詳しく聞いた。

 通常の緑内障は、眼圧の上昇によって視神経が障害され、少しずつ視野が狭くなり、治療しなければ失明に至りやすい病気だ。進行が遅いため自覚症状を感じにくく、健診での眼底検査で見つかるケースが少なくない。

 一方、急性緑内障発作は、普段は眼圧が高くなくても、ある日突然、眼圧が急上昇することで発症する。激しい眼痛や頭痛、吐き気や嘔吐、目の充血や視界がかすんだような霧視、視力の低下といった症状が現れる。通常は片目に発症するが、まれに両目に起こるケースも見られるという。

「急性緑内障発作は小柄で眼球が小さい、特に遠視の60代以降の女性によくみられます。ご家族がこの病気になった方がいる場合には特に要注意です。眼圧は、目の中の水(房水)の圧で循環することで一定に保たれていますが、眼球が小さい人は房水の排出口があるスペース(隅角)が狭まる『狭隅角』になりやすい。狭隅角の人が、ストレスや薬の服用などを契機に排出口が塞がると、房水をうまく排出できず一気にたまっていき、眼圧は急上昇するのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり