「急性緑内障発作」は激しい頭痛や吐き気がサイン…一晩で失明する危険も
■白内障手術が有効
急性緑内障発作を起こした場合、速やかに眼圧を下げるマンニトールなどの高浸透圧薬の点滴や、開いた瞳を縮める作用を持つピロカルピンの点眼で眼圧を下げるという。ただし、一時的に眼圧が低下しても発作が再発する確率が高いため、数日~数週間後に手術を受ける必要がある。
「最も推奨されているのは白内障の手術で、水晶体を薄い人工のレンズに入れ替え房水の流れを改善します。また、レーザー虹彩切開術と呼ばれるレーザーで虹彩に小さい穴を開けて水の流れを良くする方法もよく行われています」
さらに急性緑内障発作には特徴的な前兆があるという。夜間にたびたび頭痛が起こり、その際に電気など光を発する物を見ると虹がかかったように見える「虹視症」の症状が特に片目に生じると、近いうちに急性緑内障発作を発症する可能性が高い。未然に防ぐためにも、前兆があればすぐに眼科を受診したい。
「急性緑内障発作は応急処置が遅れると最悪の場合には失明に至る緊急性の高い病気です。40歳を過ぎたら眼科を受診し、狭隅角かどうか調べてもらいましょう。万が一、発作が起きた際には迷わず救急車を呼んでください」