認知症の行方不明者が増加中…どう対応すればいいのか?
その方は病院のパジャマ姿で外出されたので市民の方が違和感を覚えて警察に通報し、幸い何事もなく無事に保護されました。
足腰が元気な人であれば、徒歩だけでなく電車やバスを乗り継いだり、時には新幹線を利用して自宅から遠く離れた場所まで移動してしまう。保護されないまま放浪すると、不慮の事故に遭ったり感染症や栄養失調、低体温症になる危険性もあります。
また、現金は持ち歩いていても身分証を常に携帯する人は少ないので、発見されたとしても家族に連絡がつきにくく、他県で身元不明として保護され、その地域の介護施設で何年も暮らしていた事例も報告されています。
行方不明を防ぐために、本人が外出しようとしたらすぐに気付けるよう玄関のドアに鈴をつけておくといいでしょう。また、認知症を発症すると自宅に帰ろうと夕方にソワソワする「夕暮れ症候群」を起こしやすい。本人を満足させるために家族は散歩に付き合い、不安な気持ちに寄り添うと気が紛れて落ち着きます。
自治体によっては、認知症の方の情報が入ったQRコードが書いてあるシールを発行しています。普段履いている靴や服に貼っておくと、万が一、行方不明になっても、早期に発見できる可能性が高くなります。