著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【胚芽米】糖尿病予防やリラックス効果も期待でき夜向き

公開日: 更新日:

 胚芽米は日本や中国などで数千年前から食用にされ、その高い栄養価が知られていた食材です。米の精米技術が発展すると、江戸時代には見た目が美しく保存性が高い白米が一般的になりましたが、20世紀に入り栄養学の進展に伴い、白米の精米過程で取り除かれる胚芽に多くの重要な栄養素が含まれていることが再認識されたのです。特に戦後の日本では、栄養不足の解決のために胚芽米が再び注目されるようになったといわれています。

 そんな胚芽米には、エネルギー代謝を助け、疲労回復や神経系の健康をサポートするビタミンB1、B2、B6や、便秘の予防や腸内環境を整える効果にも役立つ食物繊維、さらに、免疫機能の維持や骨の健康などに重要な鉄、マグネシウム、亜鉛などのミネラル、体内の酸化ストレスを軽減し老化防止に役立つビタミンEやフェルラ酸といった抗酸化物質など、多くの重要な栄養素が豊富に含まれています。

 研究によれば、胚芽米の摂取は血糖値のコントロールを改善し、心血管疾患のリスクを低下させることが示されています。特に糖尿病予防やインスリン感受性の向上に寄与することが確認されています。さらに、胚芽米を摂取した場合に腸内の有益な細菌の増加を促進し、有害な細菌を抑制することから腸内細菌叢を改善し、免疫機能を強化する効果があることも報告されています。

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