衆院議員・石破茂氏が寝台列車への愛を語り尽くす「1000回は乗った」政界きっての“乗り鉄”
29歳で国会議員に初当選した頃は地元との往復の際、乗車券と特急券、グリーン券は議員の無料パスが出たのですが、寝台券は無料ではなかった。
当時の一等寝台は高すぎて乗る金はないから、最上段の一番安い寝台に乗っていましたね。多い時は週に4回ほど。ほとんど列車で暮らしているような状態で、車掌さんからは「あんたも大変だね」と言われたものです。しかし、全然つらくなかったですし、楽しかった。週に4回も夜行列車に乗れるんですから。
車内での過ごし方もよく覚えています。鳥取から列車に乗ると、車内放送で呼ばれるわけです。「衆議院議員の石破さま。食堂車で○○さまがお待ちです」と。「○○さま」なんて知らないんだけど、呼ばれたから食堂車に向かうわけです。
すると「おーい、よく来たな」って、業界団体の方たちが宴会をやっとるんですよ。それで「まあ、一杯飲めよ」とか言われて飲むわけです。逃げようがないですし。私もいい調子で飲んで「そろそろ寝ましょうか」と、お開きになるんですが、すると今度は別の団体の方がやってくるんだな。「石破、○○の団体とは飲んで俺たちとは飲めないのか」と。いやいや、そんなことはありません、さあ飲みましょうと言ってまた飲むわけですよ。