自民裏金問題で「税金一揆が起こる」と野党議員迫るも…国税ヤル気ゼロの「一般論」連発
■日本が「脱税天国」になりかねないと懸念する国民は少なくないのでは…
裏金事件を巡っては、すでに市民団体が所得税法違反(脱税)の疑いで、安倍派幹部ら10人に対する告発状を東京地検に提出。岸田文雄首相(66)が衆院予算委で、脱税との見方が出ていることについて、「検察は処理すべきものは厳正に処理した。課税は国税庁などが判断すべき課題だ」と答弁していることから、税務当局の対応に注目が集まっていた。
このため、江田氏も国税庁に「当然、税務調査に入るのでしょうね」と何度も確認したのだが、答弁に立った国税庁次長は「一般論として、政治家個人が政党から政治資金の提供を受けた場合には、所得税の課税上の雑所得の収入」とは言うものの、それ以上は踏み込まず、「適切に対応」を繰り返すばかりだった。
「国税には全くやる気がない。こんなことで済むのか」。税務当局の煮え切らない態度に江田氏がいらだちを募らせていたが、無理もない。自民党が15日に公表した、安倍・二階両派など8派閥・グループの国会議員、担当者ら91人を対象に実施した聞き取り調査によると、不記載は「判然としないものの、遅くとも十数年前から行われていた可能性が高い」と常態化が指摘され、裏金を「使用していなかった」と回答した31人のうち、13人が「不明朗な金銭だったから」と答えているからだ。