3月1日から就活がスタート…進む“売り手市場”での人材確保のキーワード「オヤカク」って何?
「オヤカク(親確)」って何?
来春卒業する大学生などの就職活動が3月1日からスタートしている。人手不足を背景に企業の人材確保競争が激しくなるなか、内定を出した学生を引き留めるため保護者に子供の入社を確約してもらう「オヤカク」が広がっている。
2024年卒採用の2月時点の充足率(予定数に対する内定者の割合)は、平均72.4%と、前年調査(76.8%)を約5ポイント下回った(ディスコキャリタスリサーチ「2025年卒・新卒採用に関する企業調査」)。
「企業は最優先する応募者の確保が未達で、内定者の辞退防止に必死になっています。内定を出しても学生本人が決められないケースが増えているため、決定権を持つ保護者に直接DMを送り、会社説明会に呼んで社長の講演を聞いてもらう。また食事会を開き、内定者の家族同士に親しくなってもらい内定者を確保する『オヤカク』が企業間で人材確保の武器になっているんです」(同社広報担当・吉田治氏)
政府が主導する現行の就活ルールは、3月1日から企業説明会開始、6月1日以降採用活動開始、10月1日以降正式内定日となっている。しかし、人手確保を最優先にする企業にとって、もはやルールは形骸化している。千葉商科大学准教授の常見陽平氏が語る。