「南海トラフ地震臨時情報」発表を受けた和歌山・白浜町のタメ息…損害額5000万円の老舗旅館も
「当館の場合は通常対応のキャンセル料がかかることをお伝えして、ご予約客には日程のご変更などの対応もさせていただきましたが、『海水浴ができない』『花火大会が中止』などの理由から、当日100%、前日50%かかるキャンセル料を払ってもキャンセルするお客さまが相次いでいます」
■宿泊客の半分以上がキャンセル
白浜町は関西屈指の観光地。本来なら「お盆などのハイシーズンは予約が取れないことで有名」(旅行ライター)だ。しかし、「(臨時情報発表後の)9日以降、お盆期間の13日に関しては、宿泊客のおよそ半分以上がキャンセルとなっております」と前出の沼田女将はこう続けた。
「(キャンセルの)件数的にはまだ正確には把握できておりませんが、8月分だけですでに5000万円分のキャンセルが出ているのが現状です。今回は和歌山で地震が起きたわけではないのですが、お客さまの中には年初に能登で起きた震災などの記憶も新しいでしょうから、二の足を踏まざるを得ないのかもしれません。そうしたことを考えると、今後もキャンセルは続くかもしれません。せっかくコロナ禍前の数字に戻りつつあったのですが……」