石破首相と賃貸業界団体の深い関係…就任1週間で面会した“唯一の民間人”とは

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 議員連盟はこうした業界団体とも連携し、家賃の消費税非課税化、定期借家権制度導入を実現してきた。また、東日本大震災時に「みなし仮設住宅」制度を創設、7万部屋の民間賃貸住宅を被災者に提供し、その後の被災地でも同様の支援を可能としてきた。

■業界の悲願「借地借家法の見直し」なるか

 では、石破政権ではどんな課題に取り組もうとしているのだろうか?

「業界側が期待するのは、ちんたい政連も提言する借地借家法の見直しです。戦前・戦後の住宅不足時代に制定された法律で、借りる側の権利が強い。今は3カ月以上の家賃滞納がないと大家から裁判も起こせません。そのため、入居審査や保証人の条件を厳格化せざるを得なくなり、市場がいびつになっています。ここにメスを入れるのは業界の悲願です」(業界紙記者)

 もちろん、ことは単純ではない。諸外国では、不況時に家賃滞納者の強制退去が増加し、ホームレス問題や治安悪化を招くことが問題視される。つまり、借地借家法の大幅な改正は日本社会そのものに影響を与えかねない難題で、多くの反発も予想されるのだ。

 しかし、冒頭の面会以降、石破政権は衆院選で敗北し、政権運営は難しい舵取りを余儀なくされそうだ。難題に取り組む余裕はなく、不動産業界の悲願はまたも遠のいたとみられる。

(ニュースライター・小野悠史)

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