念願の宇宙軍事ビジネスへ…政府委員にはキヤノン御手洗冨士夫ら経団連の重鎮たち
09年度予算で防衛省は初めて158億円の宇宙予算を計上
新設の宇宙開発担当相には、岸田文雄が就任。政府の宇宙開発戦略専門調査会には、経団連会長でキヤノン会長の御手洗冨士夫、トヨタ自動車社長の渡辺捷昭、みずほフィナンシャルグループ社長の前田晃伸が入った。
09年度予算では、防衛省は初めて宇宙予算を計上。158億円だった。
経団連の抜け目がないところは、法律ができただけで安心せず、次々と提言を繰り出していくことだ。09年2月に<戦略的宇宙基本計画の策定と実効ある推進体制の整備を求める>、同年5月に<宇宙基本計画に関する意見>を出した。
10年4月には、<国家戦略としての宇宙開発利用の推進に向けた提言>を発表。宇宙開発が安全保障に貢献することが重要だと説いた。
「北東アジア情勢が依然として緊迫するなかで、地球を広域で観測できる宇宙の特性を安全保障へ活用することが有効である。宇宙からの眼、耳を使って警戒・監視、情報収集を行い、危険を一刻も早く察知することが重要であり、即応型宇宙システムの構築が不可欠である」 =敬称略、つづく