【駐在員が見たロシアの今】(中)ロシア人は実は健康志向…グルテンフリー食品も日本より豊富
聞けば「ビーガン(完全菜食主義者)」。旧ソ連圏で新年に食卓に並ぶサラダはとにかくマヨネーズまみれで、こんな食生活ではマトリョーシカ体形になってしまう、と彼ら自身も分かっているのだろう。
■プーチン大統領は運動2時間半
御年70歳代のプーチン大統領はというと、健康志向を公言。3月の大統領選に向けた地方遊説の中で「毎日運動している。ジムに水泳、シャワーで2時間半だ」と明かし、まだまだ国家元首で居続ける気満々だ。年を重ねれば誰もが医者にかかるものだが、プーチン大統領の健康不安説は一体どこから湧いて出るのか。
「重病」を期待する西側諸国の人の一部はそんな話をありがたがって読んでいる。ネタ元はモスクワに来たこともないような記者が書いた英紙ゴシップ報道だったりする。日本の対ロ認識など、その程度のものなのだ。うわさ話を「酒のさかな」にするくらいなら、そんな酒などやめてしまえと言いたくなる。
「プーチン影武者説」もしかり。仮に真実を言い当てているとして、じゃあ戦争が終わって平和が訪れるとでも言うのか。与太話に夢中になり、もっと知るべきことから目を背けていないか。健全であることが必要なのは、体だけでなく知性もだろう。(つづく)