二階幹事長に怨嗟の声 森会長の蔑視発言を「そんなこと」
<2F燃料投下で反自民の炎がますます大炎上>――。ネットの隠語で「2F」と呼ばれているこの人も、何が問題なのかということに全く気づいていないらしい。
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東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言に対して国内外から辞任を求める声が出ていることについて、記者会見で「発言を撤回したので、それでいいのではないか」と言い放った自民党の二階俊博幹事長(81)のことだ。
普通の感覚であれば、「政府・与党としても強い懸念を示している」などと答えるだろう。「撤回すればハイおしまい」と開き直る態度に唖然呆然だ。さらに森会長の蔑視発言を「そんなこと(後で『そのようなこと』に訂正すると通知)」と言い放ち、辞退者が続出している五輪ボランティアについて聞かれると、「新たなボランティアの追加ということになる」と発言したから驚いた。
蔑視発言を「そんなこと」と切り捨てたことはもちろん、新型コロナウイルスが感染拡大する中で、自身の感染リスクを覚悟してまで五輪ボランティアに参加しようとしている国民を何だと思っているのか。「新しい人を集めればいいだろう」なんて、二階幹事長は五輪ボランティアを単なる「使い捨て」としか考えていないのではないか。これでは辞退者は今後も増えるだろう。
ネット上では、森会長、二階幹事長に対する怨嗟の声が拡大し、<こういう無責任体質が自民党><謝罪の言葉を口にするものの後は知らんぷり。責任を痛感すると言いながら何もしない>という自民党の体質そのものを問題視する投稿も目立ってきた。
長期政権で染み付いた無責任体質
自民党の無責任体質を表す象徴的な人物として思い浮かぶのは安倍晋三前首相(66)だろう。安倍氏は2012年の第2次政権発足から昨夏辞任するまでの間、「責任を痛感」との発言回数が100回以上に上ったものの、実際に責任を取る形で何らかの行動を起こしたという報道は何もなかったからだ。
揚げ句、安倍氏は昨春に「緊急事態宣言」を発令した際の記者会見で、外国人記者から「これまで対策を講じた中で、一か八かの賭けが見られます。失敗だったらどういうふうに責任をとりますか」と問われると、こう答えていた。
「私が責任を取ればいいというものではありません」
この究極の無責任発言は当時、米ニューヨーク州のクオモ知事が外出禁止令を出す際に発した「責めるなら私を責めてくれ。他に責任のある者はいない」と比較され、<キングオブ無責任発言>と大炎上したが、これが森会長や二階幹事長らに染み付いた負の体質なのだろう。
新型コロナは連綿と続く自民党の無責任体質を浮き彫りにしたのだ。