著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・近本は目下、打率3割キープだが…スロースターターへの贅沢な不満

公開日: 更新日:

 阪神近本光司の打率が気になってしょうがない。6月29日に今季初めて3割に乗せたかと思うと、7月1日には早くも2割9分台に低下。その後、7月7日に再び3割を超えたのだが、翌日にはまたも3割を切ってしまい、以降は1カ月以上も2割9分台をうろうろした結果、8月26日に久しぶりに3割ラインを突破したのである。

 8月30日時点での近本の打率は.307。この3割維持期間は過去最長ではないか。近本はいったん不調になると、さっぱり打てなくなるところがあるので、まだ安心できないものの、それでも近本の打率3割はなんとも爽快感がある。

 なにしろ、近本にはずっとヤキモキした思いがあったのだ。2019年のルーキーイヤーに早くもレギュラーを奪取し、オールスターでは新人史上初のサイクルヒットを達成してMVP。さらにレギュラーシーズンではセ・リーグ新人最多安打を記録し、盗塁王も獲得するなど、一見すると輝かしい1年目だったわけだが、それでもこの年の打率は.271と際立った数字ではなく、少々の贅沢な不満が残った。

 だからこそ、翌20年の近本にはさらに期待していたのだが、その年も打率.293と、あと一歩のところで3割を逃してしまった。一方、盗塁王に関しては2年連続で獲得できたのだから、これもまた贅沢な不満だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド