【子宮奇形】全体の5%に見られ「不育症」の原因になる
体の外部に現れている外性器の生まれつきの形態異常(奇形)は男女ともに大変多いのですが、女性の子宮奇形も全体の5%程度に見られます。子宮奇形があっても普通に妊娠・出産できますが、不育症のリスク因子のひとつとされています。
不育症とは、妊娠はできても、流産や死産、新生児死亡などを繰り返して子供を得られない状態をいいます。
子宮奇形は自覚症状がほとんどないため、何かの理由で婦人科の検査を受けた時に偶然、発見されることが多いようです。子宮は普通、腟の入り口を頂点とすると子宮の内腔が逆三角形のような形をしていますが、子宮奇形は主に次のような種類があります。
◆「重複子宮」 独立した子宮が2つ存在している。腟が2つあることもある。
◆「双角子宮」 最も多いタイプで、子宮は1つだが内腔が2つに分かれていたり、内腔がハート形にくびれていたりする。
◆「弓状子宮」 子宮底部(内腔の上の部分)が少しくびれている。
◆「中隔子宮」 子宮は1つだが内腔が壁で仕切られている。