新型コロナは「歯肉炎」にも関係している? いつもの歯磨きで歯茎が血だらけに…
平熱に戻ってからも、歯磨きをするたびに歯茎の痛みと出血を繰り返し、いつもより弱めに恐る恐るブラッシングしてもそれほど改善は見られない。歯周病も疑ったが、結局、1週間ほどで歯茎の痛みと出血は治まった。
コロナ感染と口腔内の“異常”は関係あるのか。
「海外では、新型コロナと口腔疾患について報告された論文があります。それによると、新型コロナウイルス感染症では、歯周病変を含むさまざまな口腔内症状が現れる患者がいて、重度の口臭、浮腫と紅斑、歯間乳頭の壊死、歯肉の自然出血を呈する壊死性歯肉炎が認められると報告されています。また、口腔内病変の消失はウイルスの消失と並行して起こることから何らかの関連が示唆され、新型コロナウイルスと口腔内に発現するウイルス受容体のACE2との相互作用は、口腔上皮細胞の機能を変化させる可能性があり、潰瘍性歯肉病変の出現を説明するメカニズムのひとつと考えられるとしています。ただ、まだ症例報告数が少ないため、コロナ感染がこれらの口腔症状に直接関係しているのかははっきりせず、ほかのウイルスの複合感染、免疫の低下、治療に使う薬剤の副作用の可能性も指摘しています」